仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。
「よく言われるよ、陽愛ちゃん。俺、老けてるのかな〜」
いや、老けてないと思う。なんだろう……雰囲気?
「昇さんは、老けてはないですよ。なんて言うんだろ……なんか大人なんですよ。雰囲気というか、対応というか…すごく素敵だと思いますよ」
「陽愛、褒めすぎ。何違う男褒めてるの」
え……?
陽平くん……なんか怒ってる?
陽平くんの機嫌は治らないまま学校の駐車場に到着した。
「陽愛ちゃん、また後でね。」
「あ、うん。またね」
学年の違う昇さんと蒼太くんはさきに1年の校舎に入って行き、同学年の庵くんと灰崎くんは先に行くと言って2年校舎へと向かった。
なんとなくだけど……昇さんと灰崎くん以外、私受け入れられてないような気がする。