モノクロリバーシブル
「俺が合図したら、後ろへ飛び退けよ。一匹の物の怪が、物凄い勢いでこちらに向かってくる」
僕にしか聞き取れないくらい小さな声で、潤は言う。その言葉に、小さく僕は頷くと、黒板に向かって歩き始めた。
そして、チョークを手に取ると答えを書いていく。
……確かに、何かがこっちに向かってくる気配があるな。
「……来る!」
潤の言葉に、僕はその場から大きく飛び退いた。次の瞬間、物の怪が姿を現す。それを、クラスメイトの皆はじっと見つめていた。
……皆、物の怪が見えるのか?違う。物の怪の気配が強すぎるから、霊感が無くても見えてるんだ。
その物の怪は、黒い霧になるとクラス全体を包み込む。次の瞬間、僕の意識は途切れた。
僕は、飛び起きるように目を覚ます。
「あ、目が覚めた?」
僕の顔を覗き込んで、弥勒は微笑んだ。……ここは、僕の家……?
「……弥勒!何があったの?」
「物の怪に、クラスメイトが連れ去られてしまった。連れ去られる時に、春明のお母さんに助けられたんだ」
弥勒じゃなくて、潤がそう答える。近くでは、母さんが正座していた。
「……私でも、クラスメイトを連れ去った物の怪の行方を探れない。一体、どこへ……」
『それは、わしが知っておる』
どこからともなく声が聞こえてきて、神様が姿を現す。
「だ、誰……?」
潤が、神様に向かって問いかけた。
「……わしこそが、天才でイケメンな神様じゃ!」
僕にしか聞き取れないくらい小さな声で、潤は言う。その言葉に、小さく僕は頷くと、黒板に向かって歩き始めた。
そして、チョークを手に取ると答えを書いていく。
……確かに、何かがこっちに向かってくる気配があるな。
「……来る!」
潤の言葉に、僕はその場から大きく飛び退いた。次の瞬間、物の怪が姿を現す。それを、クラスメイトの皆はじっと見つめていた。
……皆、物の怪が見えるのか?違う。物の怪の気配が強すぎるから、霊感が無くても見えてるんだ。
その物の怪は、黒い霧になるとクラス全体を包み込む。次の瞬間、僕の意識は途切れた。
僕は、飛び起きるように目を覚ます。
「あ、目が覚めた?」
僕の顔を覗き込んで、弥勒は微笑んだ。……ここは、僕の家……?
「……弥勒!何があったの?」
「物の怪に、クラスメイトが連れ去られてしまった。連れ去られる時に、春明のお母さんに助けられたんだ」
弥勒じゃなくて、潤がそう答える。近くでは、母さんが正座していた。
「……私でも、クラスメイトを連れ去った物の怪の行方を探れない。一体、どこへ……」
『それは、わしが知っておる』
どこからともなく声が聞こえてきて、神様が姿を現す。
「だ、誰……?」
潤が、神様に向かって問いかけた。
「……わしこそが、天才でイケメンな神様じゃ!」