モノクロリバーシブル
「自分で言うな!自画自賛にしか聞こえないから!」

神様の言葉に、僕は素早く反応する。

「自分、天晴れじゃ!」

「何がだよ!……それで、神様が何のよう?」

僕が問いかけると、神様は「そうじゃった!」とハッとした顔を見せた。

「……」

「コホン。クラスメイトをさらった物の怪は……今や異世界にいる。春明殿と弥勒殿が、昔暮らしてた世界にな」

「……っ!その異世界へ行く方法は無いの!?」

「あるぞ」

潤の問いかけに、神様はそう返す。

「弥勒殿、異世界に行く方法を知っておるのじゃろう?」

神様は、弥勒を見つめた。弥勒は、ゆっくりと頷いて、懐から鍵を取り出す。

「この鍵を使えば、異世界への扉を開けるよ。ちょっと下がってて……世界を繋げ」

弥勒が言霊を唱えると、鍵が光って、その光が大きな扉を作り出した。

「……すごい……でも、良くそれの使い方とか分かったね……」

「俺も良く分からないけど、この鍵を握った瞬間、使い方が分かるようになって……とりあえず、行こう!」

弥勒の言葉に、僕は頷く。そして、扉を開いて光の中へと飛び込んだ。
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