私は月夜に恋をする
取り巻きの女子達がきゃあきゃあ叫んでいるのが聞こえた。
その視線の先には勿論秋と陽介と名乗った青年、ついでに私がいる。

あぁ、今すぐにでもこの場を抜け出したい。
だが変に抜け出せばそれこそ変な噂が立ちかねない。
ここは大人しく耐えるべきだ。

「どうしたの?命ちゃん、顔怖いよ?」
「なんですか"深山"先輩」

あくまで自然に立ち上がったつもりなのに、
彼もまた立ち上がるので
諦めて自分の席に座り直した。
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