私は月夜に恋をする
「僕、そんなに分かりやすかった?
できるだけがんばってるつもりだったんだけど......」

ショックだなぁ、
とボヤく少年。ほら、今度は少し寂しげな瞳をして落ち込んでいる。

「秋の笑顔は笑ってない時があって怖いよ」

彼は笑いたくない時、笑顔でいたくない時、
それでも笑顔でいなくちゃいけない時、
変な顔をする。
分かりやすくいえば、目だけが笑っていない。

例えば、今。

口だけを三日月の形にして
暗い色の、少しだけ寂しげな瞳で
"笑って"いる
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