私は月夜に恋をする
ただ、最近困っている事が一つだけある。

「秋、近いってば」

秋のが自分の事を話してくれたあの日から
彼との距離がぐんと縮まってしまって
嬉しい事のはずなのに
どうしようもなく恥ずかしくて直ぐに顔が赤くなってしまうのが自分でも分かった。

「あ、おれ今日バイトだから帰るな!!」

何かを察した陽介先輩はいらぬ気をきかせて何かと私達を2人きりにしたがる。
明日覚えてろよ......なんて思いながら
すぐ側にある少年の頭を撫でた。
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