私は月夜に恋をする
「命か。勝手に倒れちゃって迷惑かけたね、ごめんごめんって、どうしたの?」

駆け寄って秋の頭を抱き寄せた。
ほら、こんなにも温かい。彼は今、確かに生きているのに。
1ヶ月後に、この温もりが消えてしまう事、あまりにも実感が湧かなくて涙も出てこない。
ねぇ、神様、嘘だといってよ。
私は秋の事が、こんなにも好きなのに。

「あ、秋は......元気だよね?
なんともないよね?」
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