私は月夜に恋をする

彼はテストでも学年一位常連、容姿端麗
華奢に見えるのに運動神経も抜群で様々な部活から引く手数多の癖に、どこにも所属しないで、気まぐれに姿を現してはいつの間にか居なくなることで校内では有名だった。

あまり他人の情報に興味のない私の耳に入るぐらいなのだから、本当に人気者なのだろう。

最初は直ぐに飽きて居なくなるのだろうと存在を気にもとめなかったのだが、
かれこれ1ヶ月。
彼の考えていることがさっぱり分からずにいた。

「君が居るから」
"なんでここに来るの?"と尋ねればそう返してきて余計に彼の事が分からなくなった。
< 7 / 90 >

この作品をシェア

pagetop