私は月夜に恋をする
力無く滑り落ちていった親友の手を眺める、秋の綺麗な顔がくしゃりと歪んだ。

「......僕だって、本当は、もっと生きたい。
生きたいよ。
学校だって卒業したかった。
もっと沢山バカやっとけば良かった。
みーちゃんを甘やかせばよかった。
心の底から、そう思ってるんだよ」

微かに嗚咽を漏らす秋の姿に
私と陽介先輩はまたつられて涙を流した。
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