THE 不毛 ~「何か嫌なもの」~


(ポテトチップスの袋をゴソゴソ×3)

「あきさんとケイって、“何か嫌”なもんってある?」

脂でベタベタの指をウエットティッシュでふきながら、唐突にそんなことを言った結子。

「急だなー」

3人分の麦茶をグラスに注ぎ、考える花伊。

「安眠妨害」

サラリと答えた晶。

「わーにぃは寝すぎだろ」

「ケイは無いの?」

「そういうユッコは何かねーの?」

「ん~~~~~~~~~~( ´~`)」

「おま、お前呼吸できてるか?」

「ずっと「んー」って言ってるねぇw」



「何かさ、濡れたバスタオルとかやだ」

「あー、ユッコ家族共有だもんな、バスタオル」

「え、何で花伊そんなこと知ってんの?」

首をかしげる晶。


「私はなー(-_-)゛」

「ねえ、何でユッコの家、バスタオル家族共有って知ってんの(-_- )」

「『すみません』を、『すいません』っつーのが嫌だわ」

「「細かっ!」」

晶はちょいちょいと、花伊の袖を引く。

「で、何で知ってんの、バスタオ…」

「えー、じゃあケイ、『すんません』は?」

「そりゃいいんだよ、別に」

「ケイめんどくさい じいさまみたいw」

もはや晶はバスタオルの事を聞き出すのを諦めたようだ。

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