ずっと君を、信じてる。




「これは、紗奈の唯一の居場所になって欲しくて作った部屋の合い鍵だ。俺は朱音のこと信頼できる。信じてるから…紗奈のことを頼むな。」

紗奈って女の子は、慶さんにとってかけがえのない子なんだろうな。
慶さんは、きっと自分で笑顔を取り戻したかったはず。なのに俺に託してくれたんだ。


「もちろんです。俺が必ず、最高な笑顔を取り戻してみせます。」

慶さんはほっとした顔をした。

「だけど、紗奈が可愛いからって惚れるなよ」


…慶さんが、シスコン並に溺愛してることも理解して理事長室から出た。聞いた部屋に向かう。唯一の居場所、か……。

開けると学校か疑うくらいに綺麗な部屋が広がっていた。

「…マジックミラーか。さすが慶さん。抜かりがねぇーな」

屋上にいるのが龍蝶か…へぇ、あれが現姫ね。性格悪そう。目が良くて良かった…あんな偽りのぶりっ子女、良く姫になんか出来るな。




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