ずっと君を、信じてる。
朱音side
「姫になってくれ」と言えば、紗奈は悲しそうな顔をした。
「…朱音、ごめん。私姫には」
「俺たちは絶対に紗奈を裏切ら」
「裏切らない」そう言おうとした時、紗奈に遮られた。
「言うだけならなんとでも言えるじゃん…」
そう声を荒げると、紗奈はポロポロと涙を流した。俺に対し今まで見たことのないくらいに拒絶の目をした。
もしかしたらもう俺を避けるかもしれない。
もう、俺に笑ってくれないかもしれない。
この子は一度裏切られたんだ。しかも俺と同じ暴走族に。
それなのに、俺は彼女の気持ち考えずに裏切らないなんて軽々しく言ってしまったんだ。拒絶されても仕方ないよな。