ずっと君を、信じてる。


「…紗奈は、すっごく強い子なんだ。

初めて会った時からずっと笑顔を貼り付けてた。

なかなか笑ってくれなくてさ、だけど心開いてくれて笑ってくれた。

その笑った顔に俺んとこの総長が好きになって付き合って。

でも、あいつがきた。今の姫、聖奈。

そいつがすべてを壊した。あいつの笑顔もすべて。」

こいつはまだ紗奈のこと信じてんだな。きっと罪悪感に押しつぶされそうになってるんだろう。


「綾城さん、お願いします。

紗奈のこと守って。甘えさせてやって」

それだけ言えば、下っ端を引き連れて帰って行った。


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