ずっと君を、信じてる。



「朱音、今日は西本のお嬢が来るらしい。だから粗相のないようにな」


確か、西本組のお嬢ってすごい綺麗で可愛いって聞いた。

総会の場所である西本組に到着すると、準備された席に座る。



「西本組長、若頭、お嬢入ります。」


お嬢が入った時ざわつく。
そして、お嬢の顔を見たら紗奈だった。ミルクティー色の髪に紫の瞳。

姿は違うけど、紗奈だ。

俺が考え事をしていると、組長たちは口々に言う。


「夏奈ちゃんに似て来たな…」

「紗玖にも似てるぞ…あいつら喜ぶだろうな…」


夏奈?紗玖?
誰だそれ……?


考え事をしているうちに総会は終わり、紗奈は組長さんたちと帰ってしまった。


すると、ずっと紗奈の隣にいた男が話し出した。


「若頭さんたち、少し借りてもよろしいでしょうか?

話し合い場所はいつもの部屋でございます。」

組長たちは、いつもの部屋に向かったらしく出て行った。


「君たち、付いて来て…」



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