ずっと君を、信じてる。


「紗奈が知ってる通り、“元”龍蝶の下っ端だよ。」


「…でも、なんで?」


「紗奈さんからしたら今更ですよね…

俺らはずっと紗奈さんのこと信じてて

だけど総長たちには怖くて逆らえなかった。

俺ら、結局自分たちが可愛かったんです。

自分を守ることしか考えてなかった。

本当にすみません。

俺らが守らなきゃいけないのは紗奈さんだったんだって。

裏切ったのは、紗奈さんじゃない。

俺らだった。」


私は、彼らの言葉で温かいものに包まれたようなそんな感覚になる。


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