ずっと君を、信じてる。
「…私のこと、知らないの?」
一応、念のため聞いてみよう。
「は?知らない。名前知らないし…」
外部の人は知らないのかな…やっぱり。だけどこの学校で、慶ちゃん以外に話したのは久しぶりだな。
「そっか、私は西本紗奈。…きっと嫌でも知ることになるわ。」
私はそう言ってこの部屋から出て行こうとしたけど、彼が止めた。
「おまえの居場所だろ?おまえはここにいろよ。俺が出てくからさ…じゃあな、紗奈。」
それだけを言い残して、綾城朱音は出て行ってしまった。
いきなり、呼び捨てかい…。