結婚前提で頼む~一途な御曹司の強引な求愛~
4.榛名先輩が……好き?



頭の中がポワポワする。なんだろう、この感覚。
ふわふわポワポワ。先輩との初デート&初キスからずっとこう。日曜は一日呆然と過ごした。何をしていたのか覚えていないくらい。

日曜の深夜あたりから胸がざわざわし始めてきた。私、先輩とキスしちゃったよ。うわあ、どうしよう。キスなんですけど!下手したら一生しなかったかもしれないキスをしてしまいました!!
しかも、あれって私が誘ったみたいになっちゃってるよね。先輩は距離を取ろうとしてくれたのに、それを引き止めたのは私だもの。
あああ、恥ずかしい。穴があったら入りたいじゃなくて、穴を深く深く掘って頭の先まで埋まりたい。
明日、どんな顔をしたらいいんだろう。普通か?普通だな!だって、先輩はきっと何事もなかったように接してくるもの。普通が一番、イエス!

明らかに寝不足で出社すれば、眩しいばかりの榛名先輩の姿。

「行永、ヒナタテレビの件、朝礼後にミーティングだ。佐藤班が一緒だから、ミーティングスペースを取っておけ」
「はい、わかりました」

びっくりするくらい何事もなかったような榛名先輩に既視感。
夢?土曜のことは夢?いやいや、かほにあげようと榛名先輩が取ってくれたぬいぐるみは持ってきたし、夢のはずないわい。
普通でいなきゃ。先輩の気持ちに応えるためにも。
私は社内システムでミーティングスペースの予約をし、隣の島にある佐藤班にメールをした。
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