結婚前提で頼む~一途な御曹司の強引な求愛~
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眩しい。私は窓から差し込む朝の光で、目をしぱしぱさせた。カーテンがちょっと開いてるんだ。そこから太陽が差し込んできてる。
昨夜は涼しいくらいだったけれど、室温が高くなってきた。エアコンを入れようかな。薄めを開け、そこでようやく我が家より高い天井にぱちっと目を開けた。
ん?
んん?
白い天井、シーツの感触。隣にある寝息。
ばばっと横を見ると、そこには髪をくしゃくしゃにシーツに散らし、うつぶせで寝息をたてる榛名先輩がいた。掛布団から覗く裸の肩。そして、私は自分自身も何も身に着けていないことに思いいたった。
そして、ゆうべの光景がぶわっと脳裏によみがえったのだ。キスして抱き締められて、ベッドに運ばれて……あんなことやそんなことや……駄目だ!思いだすと恥ずかしくて死にそう。
あんなことを!榛名先輩としてしまった!
私、変な声とかあげてない?ちゃんとできてた?
っていうか、好き合ってる男女ってあんなことしちゃうの?知識としては知ってたけど、想像を絶する恥ずかしいことをされてしまった!
大パニックで赤くなったり青くなったりしつつ、布団から出られずにいると、横で榛名先輩が身動ぎするのがわかった。
「ん……おはよう」
うつ伏せの状態から薄目を開け、私の姿を確認する榛名先輩。私はたぶん全身つま先まで真っ赤になっている。びくびくしながら挨拶を返した。
「お、はよう、ございます」