それでも恋をやめない
第2章 卒業式とその後
いよいよ迎えた卒業式当日。この日も真意子は体育館へ向かう中、先頭を歩く隣のクラスの礼二の後ろ姿をじっと見て、叶わない恋と痛感してわかって居つつも、礼二とのifの二人で付き合っている世界線を妄想してばかりだ。
もしも二人で付き合えたら、遊園地で一緒に自由に遊べたなら。
綺麗だよ、なんて褒められる毎朝だったら……。
「…‥さき」
なんて、妄想していたら、誰かに呼ばれた。
「こさき、小咲真意子!」
「ふぇ?」
声がしたほうに振り向けば、瑠璃奈が呆れたような顔をしている。
「まーた妄想してたでしょ?」
「ばっ、バレた?」
「あたしの声に気付かない時点でバレバレだよ、真意子」
「ごめん。どうしても考えちゃうんだよ、礼二くんのこと」
「もうさ、新しい恋にシフトチェンジしてみたらどうなの?」
「それは……、まだ出来そうにない」
小さくため息をつく真意子。
未だに2人の意見は合わないままだ。
今の真意子は迷う。このままあたって砕けるのと、新しい恋を始めるのと、
どちらが自分の今後のためになるのか。
もしも二人で付き合えたら、遊園地で一緒に自由に遊べたなら。
綺麗だよ、なんて褒められる毎朝だったら……。
「…‥さき」
なんて、妄想していたら、誰かに呼ばれた。
「こさき、小咲真意子!」
「ふぇ?」
声がしたほうに振り向けば、瑠璃奈が呆れたような顔をしている。
「まーた妄想してたでしょ?」
「ばっ、バレた?」
「あたしの声に気付かない時点でバレバレだよ、真意子」
「ごめん。どうしても考えちゃうんだよ、礼二くんのこと」
「もうさ、新しい恋にシフトチェンジしてみたらどうなの?」
「それは……、まだ出来そうにない」
小さくため息をつく真意子。
未だに2人の意見は合わないままだ。
今の真意子は迷う。このままあたって砕けるのと、新しい恋を始めるのと、
どちらが自分の今後のためになるのか。