それでも恋をやめない
卒業式後、真意子は思い切って、礼二がひとりで居るところに駆け寄って、声をかける。
「あのっ、すいません。満月くんだよね」
「そうだけど、何?」
「あのっ、実は、私、入学式の日に一目惚れしてからずっと満月くんのことが好きで、その想いは今も変わらなくて」
「そっか」
礼二はそっと優しく真意子に抱擁して
「僕を好いてくれてありがとう。その気持ち、受け止めておくよ」
そう言い、離れると優しく真意子の涙を拭った。
「ごめんね、小咲。君とは付き合えないんだ。でも、もし、僕が蘭と別れることになったら、その時は、真っ先に君のもとへ行くよ。そして、一緒に付き合おう」
「どうして?」
「正直、蘭とはあくまで彼女として付き合ってるけど、将来の結婚とか考えると、
小咲と一緒が良いと思ってるから」
「ありがとう。満月くんの気持ちはよく分かった。それじゃ、またいつか」
「そうだね、またいつか会おう」
真意子は第2ボタンは蘭に譲って、その場を立ち去り、そのまま、――校門の柱にもたれかかって携帯を見ている瑠璃奈のもとへ走り寄った。
「瑠璃奈!」
瑠璃奈が真意子の声に振り向く。
「おぉ、真意子。見てたよ、あたし。優しくされて良かったね。叶わない恋ではあれど」
「抱きしめてくれただけで充分だよ。もう、夢みたい」
「第2ボタンはどうだった?」
「そりゃ、勿論、蘭に譲ったよ」
「さっ、一緒に帰ろう」
「そうだね、真意子」
「あのっ、すいません。満月くんだよね」
「そうだけど、何?」
「あのっ、実は、私、入学式の日に一目惚れしてからずっと満月くんのことが好きで、その想いは今も変わらなくて」
「そっか」
礼二はそっと優しく真意子に抱擁して
「僕を好いてくれてありがとう。その気持ち、受け止めておくよ」
そう言い、離れると優しく真意子の涙を拭った。
「ごめんね、小咲。君とは付き合えないんだ。でも、もし、僕が蘭と別れることになったら、その時は、真っ先に君のもとへ行くよ。そして、一緒に付き合おう」
「どうして?」
「正直、蘭とはあくまで彼女として付き合ってるけど、将来の結婚とか考えると、
小咲と一緒が良いと思ってるから」
「ありがとう。満月くんの気持ちはよく分かった。それじゃ、またいつか」
「そうだね、またいつか会おう」
真意子は第2ボタンは蘭に譲って、その場を立ち去り、そのまま、――校門の柱にもたれかかって携帯を見ている瑠璃奈のもとへ走り寄った。
「瑠璃奈!」
瑠璃奈が真意子の声に振り向く。
「おぉ、真意子。見てたよ、あたし。優しくされて良かったね。叶わない恋ではあれど」
「抱きしめてくれただけで充分だよ。もう、夢みたい」
「第2ボタンはどうだった?」
「そりゃ、勿論、蘭に譲ったよ」
「さっ、一緒に帰ろう」
「そうだね、真意子」