青春ヒロイズム
そのうち、週に一回来るか来ないかの森ちゃんを退部させたほうがいいんじゃないかと言う話が部活内で起き始めた。
だけど森ちゃんは、理由もなくずる休みするような子じゃない。
高一になってからはクラスが別れてしまったけれど、中学から森ちゃんと付き合いがある私は、彼女のことを悪く言う先輩や同級生たちによく盾ついていた。
そのことで少し煙たがられているのはわかっていたけど、何も知らないくせに私の友達を一方的に悪く言われるのは気に入らない。
それも、森ちゃん本人がいないところで彼女に退部を促そうとするのも納得がいかない。
部活内では、顧問を交えた、森ちゃん抜きの話し合いが何度かあって。
退部のほうに話を持っていこうとする先輩たちに、主に私が猛反対をして、森ちゃんのことは「しばらく休部」というカタチでなんとか落ち着いた。
その頃、森ちゃんは部活どころか、学校も休みがちになっていた。
登校してきたと思っても、遅刻してきたり、保健室に行ったり、早退してしまったり。
本当に体調が良くないみたいで、心配だった。