0センチの境界線


「それで、頭振っちゃって、」

「は?」

「言っちゃった」

「…………おい!バカ雛!!!!」

「いっ………たい!?」



おでこに衝撃波。
痛みで正座してた体がよじれた。

いつもより痛い気がした暴力(デコピン)に涙目になる。

抗議するように飛鳥を睨めば、おっきなため息をつかれて。



「俺、いっつも言ってるよな?」

「な、なにをでしょうか………」



飛鳥のうしろに、黒い影。怒りの影。

本能的にやばいって思って、後ろに下がろうとしたけれど。間に合うはずもなく。



「日本語喋れって!!」


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