0センチの境界線


「なんだよ!なんだ!あーー!ほっとしたー!」

「………んだそれ」

「………ほっとしたら眠くなっちゃった」

「はっ!?」

「もう部屋戻るねーおやすみー」

「…………ああ、うん。おやすみ」



飛鳥は怒ってない。
その事実で悩んでたことがバカバカしくなった。




自分の部屋に戻って、3人のトークルームを開く。


ポロッと言いすぎたせいで、ふたりともどういうこと!?って騒いでて。

わたしの携帯はずっと鳴りっぱなしだったのだ。


通知はたくさん。これはやばい。

尋問の途中で無理やり帰らせたんだもん。そりゃこうなるよね。


今日はふたりの質問が終わらなさすぎて、寝れないかもなーって。

振動が止まない携帯片手にぼんやり考えていた。


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