0センチの境界線
「おいおいおい!怒んなって!別に山之上さんだけに聞いてねえから!
目ついた女の子には全員聞いたから!手出してねえから!な?」
「怒ってねえよ、お前の軽さにビビってんだよ」
女には片っ端から声をかける。
佐々木は誰よりも軽い男だ。
「男ってモンに免疫がないから、わかんないんだよ。
部屋に行くことがどれだけ危険かーとか。部屋に招き入れることがどれだけ危険かーとかさ」
「……………バカかよ、防衛能力皆無じゃん」
「いいじゃん、ウブで。かっわいー!」
可愛いで済む問題じゃねえ。
死活問題だわ。
「それとさ、俺はいい線いってるとおもうよ 」
「…………は?」
「お前と山之上さん」