0センチの境界線


「どこが?男って思われてねえんだぞ?俺のこと友達友達って連呼するし、」

「一緒に学校来てんだろ?」

「………………まあ、途中まで」



雛は約束は守る。それは俺だからとかじゃなくて、友達の約束は守るってやつだ。

ほんとは逃げるように学校行きたい癖に、約束したから一緒に行ってる。そんだけ。



「嫌なやつとは学校一緒に行かないし、部屋にも行かないし、入らせないよ。好かれてるってことじゃん」

「……でも、それは、純粋な友達としての好きで。男って言う認識がねえから、」

「認識してるだろ。してるから、友達って言うんだろ」

「…………は?」

「友達だから、友達でしょって、同性にはそんな頻繁に言わないよ………………って、喋りすぎちったかなー?」

「どういうことだよ、」



答えが欲しくて、佐々木を見る。

わかりそうでわからない、答えが知りたい。

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