0センチの境界線


定期テスト。

それは、わたしの永遠の敵で、夏休みを迎えるために乗り越えなければいけない壁。






「…………勉強無理、」



土曜日の昼下がり。
窓を開けたらセミがうるさくしてそうな、そんな日。


最近の地球は暑すぎる。
冷房なしじゃ暮らせない。
外にも出たくない。



「アイス、食べたい…」



しゃりしゃりした快感がほしくてしかたなくて。

そう呟いても、返してくれるのは適当につけてあった部屋のテレビだけ。

休みの日は、りんねーの仕事が休み。

つまり、ご飯の用意はない。勝手に自分で用意しなきゃいけない。


だから、ご飯変わりにアイスを食べても、へーき。


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