0センチの境界線







「付き合ってって買い物かー!ちょーどよかった。わたしも行きたいなって思ってたの、」



飛鳥の行きたいところ、ショッピングモールだったらしい。

一緒に行く意味はちょっとないけど、一緒に行かない意味もないから、結局着いてきた。



「…………ああ、」



ふいって飛鳥が視線を逸らす。
ちょっと意味がわからない。



「わたし買い物するからもう行くよ?じゃーね」

「は!?待てよ、」



歩きだそうとした瞬間、飛鳥に腕を掴まれて。

わたしの右足は前に進まなくなる。

……………やっぱり飛鳥、意味わかんない。


< 145 / 288 >

この作品をシェア

pagetop