0センチの境界線
「まあまあ、ことねん。ひななん話していいよー!」
「う、うん。わかった」
これは、友達。友達の話だ。
わたしじゃなくて、友達。
「その子、友達だった男の子が、いて」
そう。わたしと飛鳥は友達。
男の子が得意じゃないわたしの、数少ない大切な友達。
「すっごく大切で、ずっと友達でいるんだって決めてるくらいに大切で、」
あの夏の日に決めたんだ。
飛鳥のいちばんの女のコの友達でいようって。
そしたら近くにいられるって。