0センチの境界線


「なのに、最近おかしくて、」



そうだ。わたしはすんごくおかしい。

飛鳥が頬をつねることも。頭に手を乗せることも。
今まで普通にされてきた。

大丈夫だったじゃん。ずっと、平気だったじゃん。


ふいに、ドキってすることはあった。

けど、ブンブンって頭を振ったら、そんな気持ちはもうなくなってた。




「…………その男の子のこと考えるとドキドキが、消えなくて」


飛鳥といない時まで。ずっと考えてる。
今何してるかな、とか。

はやく明日にならないかな、とか。


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