0センチの境界線


「とととと、と、とんでも……ない…デス」



降りしきる雨の帰り道。飛鳥とふたり。ひとつの傘。

なんであんなコト話した日に限ってふたりきりになっちゃうの!?
どうしてわたしは今日傘を忘れたの!?

琴音、なぎちゃん………!助けて………!



「とととと……?」

「なっ、んでもない!」



わかんない。どうしよう。頭がパニックだ。

1年前は、友達になって日も浅かったから大丈夫だったけど。

今はもうわかんない。友達として接してきたから、急に恋って、わかんないよ………。


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