0センチの境界線
「入れ知恵?なんのこと?」
「なんのこと、じゃねえよ!王子がどっとかこうとかだよ!」
────王子様になるんだよ。優しくプレゼント渡して、優しく褒めるの。わかる?
ほんとに俺はバカだった。
佐々木の言ってたこと、素直に実践するとか、どうかしてるとしか言えない。
「あー、言ったっけ?」
「佐々木、てめえ……」
「ごめんごめん!許して、飛鳥王子っ」
「…………いち、に、さん、で殴るから。目潰れよ」
「わーーー!タイムタイム!ストップ!ストップ!」
ほんとに俺は間違えてしまった。
どうしてこんな空気よりも軽くて女のことしか考えてない佐々木に相談してんだよ。
もっと他にいるだろ。