0センチの境界線
「はあ………」
「まー、ため息つくなって。前進だろ?」
「………………どこが?」
「全部が」
「意味わかんねえ、」
前進じゃなくて後退だろ。
まともに話せなきゃ、負け確じゃねえか。
だいたい王子って何?
そんな男、現実にいねえから。理想ばっか見てんなよ。
「あとは、優しく抱きしめて、優しく愛囁けばイチコロだろー?」
「お前の言うことはもう聞かねえ、」
「聞けよ〜そして早く山之上さんとくっついて、俺に可愛い女のコ紹介しろよ〜」
「黙れ、気体」
「あ、ちなみになんだけど。俺のタイプは、女のコである事だから、ヨロ!」
「……………ほんとお前ウザイ」