0センチの境界線
「なんか言った?」
「っ、ううん!なんでもない!」
いつの間にかわたしを離していた琴音が不思議そうに首を傾げる。
急いで首を横にブンブンふれば、ふーんってなんとも興味のなさそうな返答が返ってきて。
「あっ、凪紗まだ来ないかな?早く凪紗にもみせたい。あ、そーだ!メッセージ送ろーっと!今日の雛は超絶可愛いって」
「えええ!?琴音、やめてよ!?」
「やーだ!」
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こんなに学校が早く感じたのは初めてだ。
気がつけば、先生とさようならって言い合ってて。
気がつけば、琴音もなぎちゃんも、もちろん飛鳥も部活へと行っちゃって。
時間はもう、放課後だ。