0センチの境界線
勉強でもしようかと一瞬考えてノートを開いてみたけれど、なんにも集中できずに閉じる。
どうしよう。なにして待ってればいいの?というか本当に来るの?
今のわたしをはたから見たら多分すごく様子がおかしい人で。
それはわかってるけど、ドキドキして何も手につかない。
─────俺、雛に明日告白するから。
机に突っ伏して瞼を閉じれば、昨日の飛鳥がフラッシュバックする。
抱きしめられて、優しくされて、それだけで心臓バクバクで死にそうだったのに。
極めつけにそんなこと言い出すんだから、飛鳥はもしかしたら心臓麻痺でわたしを殺したかったのかもしれない。