0センチの境界線


「っ!?」



不機嫌そうな声に目が覚める。

気づいたら、もう外は夕焼けで、時計はだいぶ針を進めていた。



「あっ、」



飛鳥!って頭で思って立ち上がって、目の前に飛鳥がいることに気がついてすぐに座る。

待って、夢?さっきのは夢?



「何寝てんの」

「やっぱり夢!?」

「はあ!?」



答え合わせまでもう少しだったのに。
あと少しで、幸せな気分になれたのに。



「なんの夢見てたか知らねえけど、早く荷物片付けろよ。帰んだろ」

「あ、う、うん、」


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