0センチの境界線
ハッとしたときにはもう遅かった。
動きかけた口を何とか方向転換しなきゃと俺が口走ったのは、なぜだか怪獣。
山之上さんはそんな俺の言葉にもちろんポカーンと口を開けてて。
やっちまったって思っても、言ってしまったことは取り消せない。
─────山之上さんはが怪獣みたいで、フリーズした
意味のわからない文章すぎて、自分で自分が恥ずかしくなる。
なんだよ。別に、方向転換なんてしなくて良かったじゃん。
思ったならそのまま言えばよかったんだよ。
山之上さんが可愛くて、フリーズしたって。
言えばいいのに、何を恥ずかしがってるわけ?
相変わらず心臓の早さは変わらない。
何にそんなにドキドキしてんの、俺。