0センチの境界線
昨日の飛鳥はおかしかった。だから、わたしもおかしくなった。
全ての元凶は頭の悪い飛鳥だ。
飛鳥がわたしの上にいて。飛鳥のおっきな手がシーツをくしゃってして。
「ごめん、なんでもない」って、なんでもあるような顔して飛鳥が言って。
やり掛けのテトリスを残したまま。わたしの気持ちを無視したまま。
飛鳥は部屋から出ていった。
飛鳥がベットに乗ったのなんて一瞬。
わたしの上に飛鳥がいたのも一瞬。
それなのに、いつも寝てたはずのベットが、全然居心地良くない。