0センチの境界線


「靴下、脱がせんぞ」


飛鳥のおっきい手が、素肌に触れた。

やっぱりわたしおかしい。

昨日の熱が、まだ取れてないみたい。



「うっわー。派手にやってんな。真っ赤じゃん」

「センセー、早く治してクダサイ」

「なんだそれ、」



いつもはわたしより上なのに。
しゃがんだ飛鳥はわたしより下。

初めて飛鳥の頭のてっぺん、ちゃんと見た気がする。


「なあ、雛」



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