０センチの境界線

いっつも飛鳥は言葉が足りない。

だから、告白された女のコに悪い噂流されたり。
そういう二次被害起こしちゃうんだよ。


友達なのにあんなことしてごめんって、そう飛鳥が言ってくれたら、笑って全部水に流せる気がするのにな。

飛鳥は全然欲しい言葉くれない。





でもね、



「……いーよ、」



わたし飛鳥が思ってるより、女のコなんだ。

怪獣ってね、案外乙女なの。知らないでしょ？


知りたい癖に、ほんとは知りたくなくて。
聞きたい癖に、聞いたら壊れちゃう気がするの。

そういう矛盾だらけのわたしの気持ち、頭の悪い飛鳥は知らないんだろうね。




「許したげる。飛鳥とわたし、友達だもん」