0センチの境界線


「飛鳥って、なんでもって言葉ムテキの言葉だと勘違いしてる?範囲広すぎて意味わかんないよ」

「うっせえよ、バカ雛」



あーあ、もうちょっと背低くなんねえかな。
前田くらいで、身長止まればよかったのに。

でも、前田を見てわかった。雛が俺のこと頑なに友達っていう理由。



「……不機嫌な飛鳥ほんと嫌い、当たり散らすし、」



コイツはたぶん本格的に俺のこと男ってわかってねえんだ。

だいたい部屋にいきなり行ってテトリス普通やらせるか?

追い出すだろ、なんで追い出さねえんだよ。


学校では俺以外の男と全然喋んねえから、俺が特別って思ってたのに。

寮に男いるとか、そんなの聞いてねえ。




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