0センチの境界線
「そうだよ、」
「は?」
「わたしのタイプは、身長がちょっと小さくて、真っ黒よりも茶色い髪で、カワイイ系の男の子だよ!」
「………聞いてねえんだけど」
「っ!?言いたくなったの!」
わざわざ俺にダメージ与えて楽しいわけ?とんだ悪趣味だな。
雛は全然わかってない。恋ってのはタイプじゃねえんだよ。
どんなに前田の顔がタイプだって、どんなに前田の性格がタイプだって。
そんなやつと付き合ったって、いいことなんてなんもない。
理想と現実は全然違うんだから。