0センチの境界線
「………………気が向いたら言います」
いくらヤマさんの願いだからといって、実行できるものとできないものがある。
飛鳥にお礼を言うことは、わたしにとってはちょっとハードル高め案件だ。
「雛ちゃん?5号室くんが部活から帰ってきたら、言ってあげなよ〜?」
ハシ先輩までニヤニヤしちゃって。
みんなして、わたしが困るの絶対楽しんでるんだ。意地悪だ!
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飛鳥の部屋で。飛鳥とふたり。
時間は7時。夕ご飯のあと。
「……………………」
「……………………いや、なに。怖いんだけど」
ふたりになって多分5分くらいたった。いや、実は8分かも。