0センチの境界線
「雛がどうしてもって言うんで」
「はっ!?え、待って、それは変だよ、だって飛鳥が、」
「仲良しさんでいいね〜?」
「ハシ先輩!?違うんです、!」
そうだ、違う。
わたしは無理やり、こうして隣を歩いてるんだ。
飛鳥がどうしてもわたしと行きたいって言うから。
仕方なく、しょうがなく。
だけど、ほんの少しだけ、ちょっとだけ。
「違わねえだろ、バーカ」
飛鳥と一緒じゃない駅までの道。
もう覚えてないくらいに、飛鳥と歩くのが当たり前になってるんだっていうのは。
悔しいから、絶対に口になんて出さない。