本日、総支配人に所有されました。~甘い毒牙からは逃げられない~
いつの間にか一颯さんの車で寝てしまっていた私は、どうやらお姫様抱っこをされて部屋まで移動したらしい。
鍵を開ける時に目が覚めて、一颯さんの腕から降ろしてもらった。普段ならドキドキしちゃうシチュエーションも…何故か、胸の高鳴りはなくて、気付いたら手が震えていた。
一颯さんのマンションに着き、ヒールを脱いで部屋に上がると腰が抜けた様にペタンと床に座り込んだ。何だろう?気力が保てない。
「どうした?大丈夫か?」
一颯さんが私に触れようと手を伸ばしたのだが、身体がビクッと反応して少しだけ恐怖感を覚えた。そんな私を見て一颯さんは手を伸ばすのを止めた。
「……身体に力が入らないんです」
先程、穂坂様に押し倒された時の事を思い出してしまい、寒くもないのに身体までもが震え出した。
「さっきは高見沢が居たから詳しくは聞かなかったが、やっぱり何かされたんじゃないのか?……自分じゃ気付いてないかもしれないが、ホテルの部屋を出てからずっと震えてるぞ」
「何かされた訳じゃないんです…。でも、ブラウスのボタンをちぎられて…ベッドに押し倒されたんです。その後は何もなかったんですが…思い出すと怖くて…」
手の平を見返すと震えているのが分かる。
「ごめんな、早く駆け付けられなくて…。怖い思いさせてしまい、すまなかった…」
鍵を開ける時に目が覚めて、一颯さんの腕から降ろしてもらった。普段ならドキドキしちゃうシチュエーションも…何故か、胸の高鳴りはなくて、気付いたら手が震えていた。
一颯さんのマンションに着き、ヒールを脱いで部屋に上がると腰が抜けた様にペタンと床に座り込んだ。何だろう?気力が保てない。
「どうした?大丈夫か?」
一颯さんが私に触れようと手を伸ばしたのだが、身体がビクッと反応して少しだけ恐怖感を覚えた。そんな私を見て一颯さんは手を伸ばすのを止めた。
「……身体に力が入らないんです」
先程、穂坂様に押し倒された時の事を思い出してしまい、寒くもないのに身体までもが震え出した。
「さっきは高見沢が居たから詳しくは聞かなかったが、やっぱり何かされたんじゃないのか?……自分じゃ気付いてないかもしれないが、ホテルの部屋を出てからずっと震えてるぞ」
「何かされた訳じゃないんです…。でも、ブラウスのボタンをちぎられて…ベッドに押し倒されたんです。その後は何もなかったんですが…思い出すと怖くて…」
手の平を見返すと震えているのが分かる。
「ごめんな、早く駆け付けられなくて…。怖い思いさせてしまい、すまなかった…」