本日、総支配人に所有されました。~甘い毒牙からは逃げられない~
一颯さんはお友達に笑顔を見せた後に幸田様の両腕を背中側で羽交い締めにして、客室まで連れて行く。その両側を高見沢さんと星野さんがガードしている。友達レンタルと呼ばれた方々はそそくさとラウンジを退出していった。
私は割れて散らばってしまったグラスを片付けて、他のお客様に謝罪した後に幸田様の客室へと向かった。
「……で、篠宮に付きまとって何がしたかったんだ?」
「純粋に可愛いから、ただそれだけだよ」
私が客室の中へ入ると同時に高見沢さんと星野さんが出て行った。3人になった客室で、一颯さんが呆れたように幸田様に問いかけた。
幸田様はいじけたようにそっぽを向き、それ以上は何も語りたくない様子だったが、一颯さんの眼力の威圧により話し始めた。一颯さんは相当お怒りのようで目が笑ってはいない。
「篠宮さん、とりあえず座って話を聞いて。上から見下ろされるのは嫌いだから」
「あ、はい。ではお言葉に甘えて失礼致します」
私と一颯さんは幸田様が座るソファーの目の前に立って居たが、座ってと言われたので隣の複数人座れるソファーに腰をかけた。一颯さんも黙ったまま、私の隣に腰をかけた。
「……支配人の目力が半端なくて怖い。それが客を見る目なの?」
「もう、お前はお客様ではない。当ホテルの契約解除権によって、ただの顔見知り程度に成り下がった」
「……はいはい、わっかりましたってば!解除権でも何でも使って下さいね」
幸田様はソファーにふんぞり返って足なんて組んでいる。態度は身に余るものがあり、私自身も頭には来ているが一先ずは口を閉じている。一颯さんも目が笑ってはいないから相当怒っているのが分かるけれど、悪質な態度を取られたり、発言があっても決して手は上げたりはしない。
私は割れて散らばってしまったグラスを片付けて、他のお客様に謝罪した後に幸田様の客室へと向かった。
「……で、篠宮に付きまとって何がしたかったんだ?」
「純粋に可愛いから、ただそれだけだよ」
私が客室の中へ入ると同時に高見沢さんと星野さんが出て行った。3人になった客室で、一颯さんが呆れたように幸田様に問いかけた。
幸田様はいじけたようにそっぽを向き、それ以上は何も語りたくない様子だったが、一颯さんの眼力の威圧により話し始めた。一颯さんは相当お怒りのようで目が笑ってはいない。
「篠宮さん、とりあえず座って話を聞いて。上から見下ろされるのは嫌いだから」
「あ、はい。ではお言葉に甘えて失礼致します」
私と一颯さんは幸田様が座るソファーの目の前に立って居たが、座ってと言われたので隣の複数人座れるソファーに腰をかけた。一颯さんも黙ったまま、私の隣に腰をかけた。
「……支配人の目力が半端なくて怖い。それが客を見る目なの?」
「もう、お前はお客様ではない。当ホテルの契約解除権によって、ただの顔見知り程度に成り下がった」
「……はいはい、わっかりましたってば!解除権でも何でも使って下さいね」
幸田様はソファーにふんぞり返って足なんて組んでいる。態度は身に余るものがあり、私自身も頭には来ているが一先ずは口を閉じている。一颯さんも目が笑ってはいないから相当怒っているのが分かるけれど、悪質な態度を取られたり、発言があっても決して手は上げたりはしない。