本日、総支配人に所有されました。~甘い毒牙からは逃げられない~
その後は結局、一緒にお風呂に入る事になり、イチャイチャしてたら少しのぼせてしまった。お風呂から上がってミネラルウォーターを飲む。火照った身体に心地好くミネラルウォーターが浸透していく。

「恵里奈、髪を乾かしたらソファーに座ってて」と言われ、乾かした後に座った。ドサッと厚みのある雑誌が二冊、テーブルに置かれた。良くよく見たら、ブライダル情報誌だった。

「コレ、一颯さんが買って来てくれたの?」

「……ノーコメント」

「やっぱり一颯さんが買って来てくれたんですね!」

「他にも買う本があったから"ついで"だ。多少、恥ずかしかったけど…。まだ先になると思うけど、少しずつ準備していこう」

照れている一颯さんが何とも言えずに可愛い。私の為にブライダル情報誌まで買って来てくれるとは……。私がどれだけ甘やかされているのかが再確認出来る。

「一颯さん、大好きっ」

ぎゅうっとくっついて抱きしめる。大好きが溢れ出してしまって、自分でもセーブ出来ない。一颯さんにベタベタとくっつきながら、ブライダル情報誌を一緒に見る。式場だけではなく、御両親への挨拶など色々と掲載されている。

「コレ、可愛い!ピンクのダイヤもあるんですね」

「俺も初めて見た。ダイヤは透明なイメージがあったから」

婚約指輪や結婚指輪の広告があり、全てがキラキラしている。ブライダル情報誌を見ていると一颯さんとの結婚が身近になってきたようで嬉しい。

人生の転換期と言える今、幸せを噛み締めながら、日々を過ごして行く。
< 216 / 240 >

この作品をシェア

pagetop