本日、総支配人に所有されました。~甘い毒牙からは逃げられない~
高見沢さんの背後に現れたのは一颯さんで、手に持っていたファイルで軽く頭を叩いた。一颯さんを見るなり嬉しそうな顔をして、私の鼻から指を離してくれた。私の鼻はきっと真っ赤になっているはずだ。少しだけヒリヒリ痛い。
「篠宮はバトラーとしては新人だから面倒見てやってくれ。高見沢はパーフェクトに仕事が出来るから、教育係にうってつけなんだから頼んだぞ」
「うん、分かった。頑張る!」
一颯さんに褒められて御機嫌になった高見沢さんはニコニコしている。高見沢さんの隣に座った一颯さんが、気付かれないように斜め前に座っている私に微笑んだ。
「……それはそうと一颯君はさ、何で篠宮さんみたいな人をバトラーにしようとか思った訳?」
「篠宮は確かに英語は上手く話せないかもしれないが、気が利くし、温かみがある接客が出来るから向いていると思ったんだ」
「それだけ?男女の関係とかじゃないよね?」
「そうだな。高見沢の考え方だったら、引き抜いた人達が全員、俺と男女の関係になってしまうな」
一颯さんは笑って誤魔化すが、高見沢さんは納得したようだった。
「それもそうだね。そもそも、篠宮さんみたいな人、タイプじゃないよね。一颯君の奥さんになる人は俺の審査が必要だからね」
「……はいはい」
「篠宮はバトラーとしては新人だから面倒見てやってくれ。高見沢はパーフェクトに仕事が出来るから、教育係にうってつけなんだから頼んだぞ」
「うん、分かった。頑張る!」
一颯さんに褒められて御機嫌になった高見沢さんはニコニコしている。高見沢さんの隣に座った一颯さんが、気付かれないように斜め前に座っている私に微笑んだ。
「……それはそうと一颯君はさ、何で篠宮さんみたいな人をバトラーにしようとか思った訳?」
「篠宮は確かに英語は上手く話せないかもしれないが、気が利くし、温かみがある接客が出来るから向いていると思ったんだ」
「それだけ?男女の関係とかじゃないよね?」
「そうだな。高見沢の考え方だったら、引き抜いた人達が全員、俺と男女の関係になってしまうな」
一颯さんは笑って誤魔化すが、高見沢さんは納得したようだった。
「それもそうだね。そもそも、篠宮さんみたいな人、タイプじゃないよね。一颯君の奥さんになる人は俺の審査が必要だからね」
「……はいはい」