綺麗な母親
「ねぇ、友里菜って彼氏いるんだね〜。」
「はぁ!?」
(ちょっと!何でそんな事知ってんのよ・・・!)
「いやぁね。昨日、ショッピングの帰り道、大きな荷物持ってたら声かけられちゃって〜。友里菜の学校の校章と同じだからもしかしたらって。」
「そ、そう・・・・・・。」
「泉谷くんかっこいいわね〜。取っちゃおうかしら〜♪」
「ちょっ!それはダメだって〜!」
「ウフフ♪冗談よ!でも、良かった〜!友里菜とこうやって、たわいもない話が出来て!」
「え?」
「だって、前までは話すら出来なかったから。」
「あ〜。ごめん・・・・・・。」
「フフッ。良いわよ!気にしなくって!」
「うん・・・・・・。」
(なんか良いかも・・・・・・。)
そんな想いが、いとも簡単に壊されるなんて、この時は知りもしなかった。