仮面花嫁~極上社長は偽り妻を乱したい~
女子大生も社会人一年目も、さほど大差はない。
彼らにしてみたら、優莉が相手でもきっと子どもっぽくて敬遠したくなるだろう。
それは隼も同じで、優莉をひとりの女性としては見ていない。そう思うと、なぜかもやっとする。
「ね、門倉くん、年下の女の子ってどう思う?」
「どうって?」
「恋愛対象になる?」
ほかの男性の意見も聞いてみたくて、今もっとも近くにいる門倉に問いかける。
「そりゃなるよ。年の差の程度にもよるけど」
「たとえばひと回り下は?」
「さすがにそれはないだろう。俺のひと回り下っていったら十一歳だぞ? 小学生の女の子が対象になったらヤバいだろ。捕まる」
「そっか……」
それもそうだ。聞く相手を間違えている。
門倉の年齢では絶対にありえない年齢設定だ。でも年の差はどちらも同じく十二歳だ。つまり大人と子どもくらい離れていて当然の差になる。
「いきなりなんで」
「あ、ううん。ちょっと思っただけ」
首を横に振って誤魔化す。