仮面花嫁~極上社長は偽り妻を乱したい~
「隼さん、どこかに出かけてたんですか?」
「コンビニにちょっと」
優莉を引き離した隼がビニール袋を持ち上げる。
「俺は平気だけど、優莉は下着くらい変えたいだろう? ここはランドリーサービスがないから買ってきた」
「隼さんが私の下着を?」
「おかげで店員に妙な目で見られたよ」
その光景を想像しておかしさが込み上げる。見るからに洗練されたイイ男が、コンビニで女性用の下着を買うギャップにクスッとなる。
「こら、笑うな」
隼にコツンと頭を小突かれた。
「ごめんなさい。買ってきてくださってありがとうございます」
「ところで優莉、なにか気づかない?」
唐突に尋ねられてポカンとする。なにに気づけというのだろうか。
「左手」